オーストラリア反捕鯨の立場②

前回に続き、オーストラリアの捕鯨問題を見てゆきましょう

②国としても反捕鯨を政治に利用している

そもそも、自国では動物を殺しまくっているオーストラリアですが、なんで、こと捕鯨にのみアレルギー反応を起こすのでしょうか?

それは、国が政治に利用しているからです。

2010年現在リベラル政党の労働党が与党になっています。彼らが、前回の総選挙でマニフェストで捕鯨を利用したのです。彼らは、日本を国際司法裁判所に訴えることをマニフェストに盛り込み、実際2010年提訴してしまったほどです。

国内には人種問題、経済問題、雇用問題(2010年失業率5%以上)など様々な問題を抱えており、別の問題にフォーカスしないことには国家運営ができないという具合です。

そこでちょうどよいのが日本です。

他の国なら、こんな理不尽な提訴をされたら、激怒するでしょうが、日本の弱腰外交、弱腰政府(民主党)はな~~~んにもしませんでした。

と、こんな具合に平和的な仮想敵国として我が国は利用されているわけです。

やれやれ。

 

③国際司法裁判所への提訴

2010年5月オーストラリアは日本を捕鯨問題で、国際司法裁判所に提訴しました。これは、実際のところオーストラリアでも苦しい選択であったと思います。

支持率低下を止める起爆剤として、日本を提訴するのと、それによって、悪化する日豪関係を比較考量する必要があったからです。

しかし、日本はくしくも、民主党というリベラル政権に代わっており、ちょうどよい機会と思ったのでしょう。もちろん民主党政府は何の対応もしませんでしたよ。

以下はオーストラリア大使館HPより、プレスリリースの抜粋です

日本政府が南極海で鯨の捕獲数拡大を提案している問題で、オーストラリアは日本政府に直接懸念を表明すべく15カ国から成るハイレベルの国際グループを先導してきた。

駐日オーストラリア大使を中心とする一行は、東京で日本の外務省との会合を行った。この外交手段 (demarche) を共に行っているのは、アルゼンチン、オーストリア、ブラジル、フィンランド、フランス、ドイツ、アイルランド、イタリア、メキシコ、ニュージーランド、ポルトガル、スウェーデン、オランダ、イギリスである。同様の一行は、日本の水産庁とも来週(オーストラリア大使館による補足: 2005年6月6日の週)会合を行う。

これらの国々は日本が来年から南極海で鯨の捕獲数を著しく拡大する計画があるとの報道にひどく失望していると、一行は日本側に伝えた。

オーストラリア及び国際捕鯨委員会(IWC)の反捕鯨国は日本政府に対し、日本の調査捕鯨は正当化できない不必要な行為であると述べた。これら全ての国は、日本に調査捕鯨を止めるよう強く要請した。

オーストラリア政府は、日本がミンククジラの捕獲数を倍増する他、ザトウクジラやナガスクジラも調査に加える提案をしているのをとりわけ懸念している。

鯨の生息数や餌に関する情報を収集するのに鯨を殺す必要などないというのが、オーストラリア政府の立場である。

ザトウクジラやナガスクジラは、国際自然保護連合の絶滅の恐れのある生物種に今なお指定されている。これらの鯨は、1979年に捕鯨を中止したオーストラリアを含む国々の乱獲により、絶滅の危機にさらされた状態から、ようやく生息数を回復し始めた状態にある。

しかしオーストラリアが捕鯨を中止して以来既に25年以上が経っており、我々の調査はこうした中止により何ら悪影響を受けていない。実際日本が 2007-08年から対象にしようとしているザトウクジラの半分までは、すでにオーストラリアの東・西海岸沿いにて調査員達の知るところとなっている。というのも毎年回遊期に、調査の進展が監視されているためである。

日本の調査捕鯨は、鯨の生息数が回復するにつれオーストラリアの平和的なクジラ繁殖の監視活動に直接的な影響を与える。

日本の捕鯨活動は、商業捕鯨の一時停止(モラトリアム)や南大洋サンクチュアリー、鯨類保護の国際的努力に好ましくない影響を与える。IWCはすでに、日本に殺戮を伴う調査捕鯨の中止を促す決議案を何度も採択してきた。

イアン・キャンベル環境・自然文化遺産大臣は現在、ヨーロッパ・太平洋地域でシャトル外交を行い、IWC総会が韓国のウルサンで6月下旬に開催される際に、商業捕鯨再開に反対するオーストラリアの主張を支持するよう他国の説得に回っている。

以上抜粋終了

 

なるほど、これが提訴に当たってのプレスリリースである。要は調査捕鯨は違法であるという理由だ。その根拠は特に示されていない。

ただ、オーストラリアに回遊してくるクジラまで獲るんじゃない!という理由である。

確かにこの声明+提訴は日本国民の感情を逆なでしたことだろう。現に私も、その一人だ。

だが、十分に注意してほしい。彼らの立場も理解すべきだ。

彼らは、捕鯨をやめてほしいのだ。それにもかかわらず、捕鯨頭数を増やすという宣言は、彼らの感情を逆なでしたことだろう。

もちろん調査捕鯨は私も合法であると思っているが、絶滅危惧種までにそれを広げるのは反対であるし、はたして、日本国民がそれを望んでいるのであろうか?

もう一度冷静に考えてほしい。

このあたりで、国際司法裁判所の判断を仰いで、白黒つけるのがよいのではないであろうか?それが両国の友好のためになるのではないかと思う。

続く


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